厚生労働省と文部科学省が、今年の春、大学を卒業した学生の就職率(4月1日現在)を5月19日(金)に発表しました。発表によると過去最高の数字になったようです。2017年の大卒就職率について調べてみました!
大卒就職率、過去最高の97.6%
厚生労働省と文部科学省の発表によると、大学生の就職率は前年同期に比べて0.3ポイント上昇の97.6%になったと発表しました。
大学生の就職率は、ここ6年間で改善の傾向があり、97.6%は、1997年の調査開始以来の過去最高の数字を更新しました。
また、文部科学省の発表した今年の春、卒業予定の高校生就職率(3月末時点)は、0.3ポイント上昇の98.0%と7年連続で改善の傾向。
高校生の就職率も1991年春(98.3%)以来、26年ぶりの高水準を記録した。
大卒の就職率が更新した理由を厚生労働省は、「景気回復に伴い、企業の採用意欲を向上している」(若年者雇用対策室)と分析しています。
就職率とは、就職希望者のうち、実際に仕事についた人の割合といいます。就職を希望した学生の数も0.7ポイント増の74.7%とこちらも過去最高を更新しています。
文部科学省では、就職した卒業生は、41万6100人で、前年を1万1800人上回ったと推測しています。
【 大卒・高卒の就職率 】
出典:http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_soc_kyoiku-college-naitei
20代の若年労働者にとって有利な「売り手市場」が続く求人状況のなか、もっとも価値があるとされる新卒者の就職率が向上するのは当然の結果といえるでしょう。
さらに、新卒者の就職率が向上するだけではなく、「転職者にとってもよい求人やスカウトが増えている」という声も転職者から上がっています。
企業にとっては人手不足がつづくなか、求職者からすれば「選り取り見取り」の求人市場が到来し、各企業側は有用な人材確保のため頭を痛めているという状況です。
好調ぶりが目立つ女性
大卒の就職率が過去最高を記録するなかで、女性の好調ぶりが目立っています。女性の就職率は、0.4ポイント改善し98.4%となり、男性を1.5ポイント上回っています。
男性を上回るのは5年連続で就職率の上昇を牽引しています。文部科学省では「女性の社会進出を支えようという雰囲気も後押ししたのではないか」と分析しています。
記事作成日:2017/05/19
最終更新日:2021/04/17