新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界での感染拡大の影響で、1年延期された東京オリンピック2020(第32回オリンピック競技大会)が、7月23日(金・スポーツの日)に開幕しました!
東京オリンピック2020開幕!
57年ぶりのブルーインパルス
23日の午後には、1964年の東京五輪と同じように航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス(BLUE IMPULSE)」が開会式を控えた国立競技場の上空に57年ぶりの5色の五輪マークを描きました。
【ダイジェスト版】ブルーインパルスが描く五輪、57年ぶり都心上空で
**
無観客での開会式
午後8時から、オリンピックスタジアム(国立競技場)で開催された開会式。
**参考 東京オリンピック開会式ハイライトNHK
オリンピックと感染症
今回の東京オリンピックと同じようにオリンピック直前に感染症が流行し開催が危ぶまれた大会がありました。
1964年の東京オリンピック
前回の東京オリンピックは10月に開催が予定だったが、直前の6月に集団赤痢が発生、さらに8月にはコレラ患者が発生。政府は迅速に行動を開始した。政府は東京港と羽田空港の従業員、近隣住民、接客業従業員など18万人以上にコレラと天然痘の予防接種を行うと同時に、赤痢対策として関係者32万人の検便を行い蔓延を防いだ。大会が始まった直後に静岡県でコレラの患者が見つかるが、厚生省が終息宣言を出したことによって大会は無事開催された。
2016年のリオ・オリンピック
前回のリオ・オリンピック大会直前にも、蚊が媒介するジカ熱が中南米で流行。ジカ熱を理由にゴルフ選手やテニス選手が参加を辞退することになった。WHO(世界保健機関)が緊急事態を宣言し、IOC(国際オリンピック委員会)と協力して、中南米の感染対策を徹底することによって、無事大会が開催された。
1920年のアントワープ・オリンピック
アントワープ大会では、「人類最悪のパンデミック」と言われた「スペイン風邪」が世界で猛威を振るった。スペイン風邪は、第一次世界大戦下の1918年3月、アメリカ合衆国のカンザス州陸軍基地で発症したとされる。米軍の欧州戦線投入によりヨーロッパ全土に拡大、世界に広がる。1919年の上半期まで続くことになった。当時の世界の人口に約3割にあたる5億人が感染、4500万人の死者が出たとされる。
はぼ半年遅れで波を迎えた日本では1921年まで感染が続き、人口の約半分にあたる2400万人が感染し、39万人が死亡したと推測される。当時の感染対策は、現在の新型コロナ感染症対策と同じように、「患者の隔離」、「密集地の回避」、「マスクの着用」や「休校」、「イベントの中止」でした。
アントワープ大会が開催できたのは、1920年までにヨーロッパでの感染が収束し、大会の当事国であるベルギーが奇跡的に感染拡大を免れた国だったようです。
参考 新型コロナウイルス感染症対策内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室
外は出歩かないで、うちでひっそりと選手のみんなを応援したいと思います!
頑張れ!日本!
記事作成日:2021/07/26
最終更新日:2021/07/29